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電力

日本独自開発の新型転換炉ふげん解体へ

タレコミ by von_yosukeyan
von_yosukeyan 曰く、
独立行政法人日本原子力研究開発機構のプレスリリース(注PDF) によると、新型転換炉(ATR)の原型炉ふげんの廃止措置計画を通商産業省に提出した。認可されれば、平成40年までに完全に解体される

ふげんは、日本が独自開発した炉形式である新型転換炉の原型炉で、昭和53年に初臨界に達した。カランドリアタンクと呼ばれる重水を満たした容器を減速に用い、タンクに開いたレンコン状の穴に、燃料集合体と冷却材の軽水を循環させる圧力管(チャンネル)を持つ、重水減速沸騰軽水冷却圧力管型炉。燃料に天然ウランが直接使用できることや、減速材に液体ナトリウムを使用する高速増殖炉(FBR)に比べて構造が単純で通常の原発プラントに応用が容易である点などの特徴を持つ。また、ふげんは平成2年以降、MOX燃料(プルトニウム・ウラン混合の酸化燃料)の燃焼実験にも使用され、世界最大のMOX燃料装荷炉として大量のデータ収集に貢献した

しかし、平成7年に原型炉に次ぐ実証炉建設が中止されたことに伴い、ATRの研究プログラムそのものも中止され、研究と運転そのものも平成15年に終了していた。廃止措置が本格的に開始されれば、発電可能な大型炉としては、平成13年から廃止措置が取られている日本原子力発電東海発電所(黒鉛減速ガス冷却炉)に次ぐものとなる

世界的に見れば、重水炉はカナダが開発したCANDU炉(カナダ型加圧重水炉)が世界各国で運転されており、天然ウランが燃焼できる点以外にも、最近ではウランに比べて資源量が膨大なトリウムを重水炉で照射することで、ウラン生産が可能な点に注目が集まり、インドを中心に新規開発計画が進んでいる。一方で、重水の生産コストの高さや、稼働率の低さ、生産されるプルトニウムの扱いなどが問題になっている
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