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tanirokuの日記: Linux上でのnon-linear Video Editing

日記 by taniroku
最近Ubuntu8.10を使用してみて気づいたことの一つに,ビデオ編集環境が急激に整ったことです.以前からKdenliveは有望かなと思っていましたが,半年前の状態では起動しても突然segmentation faultで落ちまくる状態で,とてもビデオ編集はできない状態でした.ところが,Ubuntu8.10にdefaultでパッケージされていいるver.0.6xはやはりだめでしたが,Kdenliveのサイトhttp://www.kdenlive.org/user-manual/downloading-and-installing-kdenlive/pre-compiled-packages/ubuntu-packagesにアップされているver.0.72は,repositoryにdeb http://ppa.launchpad.net/baudm/ubuntu intrepid mainを追加してapt-getでインストールしてあげると,関連するffmpegやライブラリをきちんとインストールして,何の問題もなくインストールされ,起動後も安定してビデオ編集が可能です.
唯一不安定なのはHDVファイル(mpeg2TS)をkdenlive上でpreviewしながらタイムライン上でHDVビデオクリップをdragすると突然落ちてしまうのが,現在の問題点で,それさえしなければ極めて安定してA-Bカット編集もトランジションもビデオエフェクトもリアルタイムにpreviewしながら,編集を進めることが可能です.HDVではなくDVファイルでの編集ではHDVの時のような,previewしながらタイムライン上でビデオクリップをdragしても落ちることなく編集可能でした.おそらくHDVの再生ルーチンのライブラリーに問題があるのか,kdenlive上でのHDVファイルの取扱いに問題があるのだろうと思っていますが,そのうち改善されるのではないでしょうか.
私の仕事ではHDVビデオをオンラインでfiber channel経由でビデオstorageサーバーに記録していますので,これらのHDVビデオを編集する際には,自分のUbuntu8.10をインストールしたデスクトップマシンにsamba経由でダウンロードした上で,編集を行っていますので,HDVデッキからのキャプチャ作業は不要ですが,昨日SONYのHVR-M25AJにHDVを記録したDVCAMを入れた上でkdenliveからデッキにfirewire connectionを行うと,問題なくデッキのコントロールとキャプチャー作業ができました.もちろんDVビデオも問題ありません.
これまでlinuxでビデオ編集を行いたかったのですが,現実的に実用性がなかったので,仕方なくCanopusのEDIUS NEOをXP上で動かしておりましたが,EDIUSの場合はmpeg2TS(.m2t)ファイルもタイムライン上で問題なく扱えるのですが,テープからfirewire経由でキャプチャーしたものはCanopusHQCodecで取り込まれ,mpeg2tsの約2倍のファイルサイズ(つまりmpeg2tsの半分程度の圧縮率)になるため,当然EDIUSタイムライン上での動作はHQCodecのほうがサクサク編集出来るわけです.ところがmpeg2tsの場合は圧縮率が高いため,リアルタイムに解凍しながらのpreviewがEDIUS上では非常に遅いため,かなり高速のHDDに編集データを置いて,それとは別に作業ディスクも高速なHDDを奢って,Core2Duoのできるだけ早いマシンで編集に臨まないとまともに編集作業が進まないという難点がありました.まあ,この問題はHDVをオンラインでHDD recordingしていることによるmpeg2tsファイルの生成が原因で,常識的なDVCAMからのHDVキャプチャーを前提として作られたEDIUSに,この現象を問題点として指摘する方が間違っているかもしれませんが...
ところが,今回のkdenlive0.72ではEDIUSとは異なりタイムライン上でのカットやコマごとのシーンの検索などの動作が非常に軽くなっています.これは大きなアドバンテージとなるので,早速私はメインのビデオ編集環境をEDIUS NEOからkdenliveに移行してしまいました.トランジションもビデオエフェクトもEDIUS NEOと比較しても何の不自由もありません.タイトルの作成やsubtitleの作成も簡単に出来ます.
編集が終わった後のビデオの吐き出しも,mpeg2ts形式,mpeg2形式,mpeg4,H264,DV形式,flvなどさまざまな形式で可能なので,windowsでのプレゼンが必要な場合でも何の問題もありません.吐き出したmpeg2tsもmpeg4ビデオも何の問題もなくxp上のVLCで再生可能でした.
という状態で,kdenliveのさらなるバージョンアップに期待したいと思います.ちなみにkdenliveのサイトにあるFedora10でのkdenliveのコンパイルやパッケージでは同じ0.72が起動すらできない不安定さで,Ubuntu8.10でのパッケージの作成レベルの高さに感心しました.kdenliveのソースコードからのコンパイルはUbuntu8.10でも少しトライしてみましたが,まだうまく出来ていません.結構解決すべきライブラリの問題などが多いのです.
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犯人はmoriwaka -- Anonymous Coward

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