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110963 journal

tsuyaの日記: 「どうぶつしょうぎ読み切り?」がスラッシュドットのトピックに選ばれた件 2

日記 by tsuya

自分がブログのタイトルに選んだフレーズが、スラッシュドットのトピック名として眼前に出現したときはさすがにたまげた。今までひとつのタレコミも採用してもらえたことがない筆者だが、自分の書いたものがトピックになることは果たされた。筆者自らトピックにコメントを書くタイミングは逸した感じなので、日記として追伸しておく。

どうぶつしょうぎのブームは大したものだ。はてなブックマークにも掲載された。零細ブロガーにとっては滅多にない光栄である。ただし、「どうぶつしょうぎ」をGoogleで検索したら自分の記事は現時点で5番目なので、あながち人気商品の後光にあやかったばかりでもないかもしれない。

もっとも率直に言えば、過去のコンピュータ将棋ネタと同様、トピックが多くのコメントで盛り上がることは期待しにくい(現時点でコメント数22)。スラッシュドットで本当に盛り上がるのは社会派のテーマなのである。だから、geekに注目してもらえるこの機会に期待したいのは、やはり出された結論の追試、ピアレビューへの参加である。

現時点で結論を出しているコンピュータのプログラムについて、追加の情報が入ったのでここに書いておく。鈴木将棋の鈴木さんが採用したのは、単純なdf-pnではなく、df-pnと(手数を閾値にした)反復深化を並列に実行したものだったそうである。局面によって、df-pnの方が速く結論に到達できる場合と、反復深化の方が速い場合との両方があるようだ。この結果に到達するまでに要した7時間弱という時間は、かなり短い時間であるようだ。どうぶつしょうぎは、見た目よりずっと複雑な、そしてコンピュータにとって優れた問題なのだ。

どうぶつしょうぎのルールは将棋よりずっとシンプルで、プログラミングも容易だ。人工知能分野の問題としてはかなり挑みやすい水準だろう。今まで尻ごみしていた人も探索プログラムにチャレンジしてほしい。オリジナルな探索アルゴリズムを試すもよし、また、鈴木さんや田中先生が用いた方法で再試するもよし。反復深化は多くの著書や論文でも紹介されているが、df-pnはネットで検索できる記事を参考にするのがてっとり早いだろう。ゲームプログラミング分野以外にはあまり知られていないが、優れたアルゴリズムなので多くのプログラマに知ってもらいたい。できればゲーム以外の応用が開発されてほしいアルゴリズムだ。また後退解析については、田中先生のシンペイの研究の発表資料の説明を参照するのがよいだろう。

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一つのことを行い、またそれをうまくやるプログラムを書け -- Malcolm Douglas McIlroy

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