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uruyaの日記: 柳生百合剣(第一回~第二回) / 荒山徹

日記 by uruya

柳生百合剣(第一回~第二回) / 荒山徹

第一回
矩香が好きで好きでたまらなく、ひと時も姉のことが頭から離れず、廃人同様の腑抜けと化した十兵衛は、将軍指南役を排せられて柳生の庄に隠棲していた。
その柳生の庄に、謎の一団が侵入してくる。太祖様と呼ばれる老人、忠也という腕利きの剣士、そして「のりか」という名の美女で構成されるグループは、柳生剣士たちをバッタバッタとなで斬りにし、何の目的か、柳生石舟斎の白骨化した遺骸を、墓をあばいて奪い去る。里で子供に帰ったかのように一緒に転げまわっていた少年らを、その騒動の渦中で斬られてしまった十兵衛は、激怒。宗矩へ急を告げるべく、江戸へ向けて出立する。

第二回
十兵衛を除くすべての柳生から、突如として剣の力が消えうせた。柳生新陰流消失である。各地に散在する柳生剣士たちが、あいついで無力に敗北。その陰には日向弦耀塞とウラギリジョーの師弟が暗躍している。
最後の柳生剣士となってしまった十兵衛は、この異変を、柳生にて虐殺を行い石舟斎の遺体を奪った一団の行動と結びつけ、何が起こっているかを確かめに、柳生へ舞い戻る。十兵衛を待っていたのは、敵から寝返ったという一人の女忍者。服部半蔵の子孫を名乗る女に誘われ伊賀服部へ向かった十兵衛は、そこに待ち受けていた敵の手に落ち、諏訪百合城へ拉致されてしまう。

徐々にその全貌を現してくる、小野一刀流の恐るべき陰謀。そして百済王族の血を引くという、意外な黒幕の正体とは…!

─────

これはひどい。
柳生薔薇剣では影を潜めていた狂気が、その反動で超新星爆発を起こしたかのようである。いちいち突っ込むのも疲れるので突っ込みポイントを箇条書き。

・夢漏らしでいきなり噴く。
・鈴口www下品すぎwww
・お雛、お縫。魔界転生。
・柳生青年隊、略して柳青隊。アフォか。
・柳青隊のテーマて…替え歌て…もうかんべんしてくれ。笑い殺す気か。
・戒重家学特別槍術隊、略して家学特槍隊。あいた口がふさがりませんよ。特撮ヲタめ。
・だんご三兄弟…
・斜め上ってお前が言うな。
・柳生ロミオと小野ジュリエット…

アタマオカシイ…コノヒトアタマオカシイヨ…
名だたる大週刊誌・週間朝日の別冊たる文芸誌に、かかる電波文が掲載されようとは、さても世も末であることよ。「朝鮮」「妖術」という単語が出てきた時点で「よっ!待ってました!」と思った自分にも突っ込んでおきたい。すっかり荒山脳と化している。

まーとにかく、今回は連載二回分を一気に読んだわけですが、荒山徹の底力というものが見えますね、これは。初回でめまいがしてくるような気の狂ったギャグを飛ばしてくると思いきや、二回目に真顔で最高に面白い物語を提示してくる。何がしたいんだお前は。大好きだ。

薔薇剣では味方が強すぎるインフレにより興を削がれた感を受けたわけですが、今回は荒業に出てきました。柳生封印によって十兵衛だけを立てて来た。一部の登場人物が絶対能力を持っている場合に取りうる方法論というのを、以前どこかのサイトの記事で読んだような記憶があるけども、その伝ですね。ルールによる縛りをかけるか、封印してしまうか、神棚に上げるか、etc。
しかし十兵衛理論であれば矩香と友景にも妖術の影響は及ばないはずであり、てゆーかその前にトンデモな飛躍をしかねないので、考えるだけ無駄な気もする。

あとオダギリジョーを唐突にdisって来たので調べたら、糞映画と評判の高い『SHINOBI』の原作はヤマフー甲賀忍法帖らしい。いまさら知った。そらあdisるわ。

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