akiraaniの日記: オフラインセッション支援の有料サービスを考えてみた
ふと思ったのだが、TRPG向けの有料Webサービスというのは成立しないだろうか。
コミュニティ機能、オンラインセッション機能はもちろんとして、オフラインセッション向けのサポート機能を充実させることでビジネスとして成立するサービスが構築できるのではないかと。
肝になるのは印刷機能。
コンベンションなどでプレイする場合、GMはキャラクターシートの他にキャラクターメイキングのためのレジュメのコピーを用意していることが非常に多い。例えばFEARゲーの場合だと、
- シナリオで使用するクイックスタートと対応キャラクターシート
- 基本セット、追加サプリメントをまとめたクラスごとの特技データ
- 基本セット、追加サプリメントをまとめた装備・アイテム
- ライフパスなどのキャラクターメイキング時に使用するチャート類
などをひとそろい印刷して持ち歩いているGMは多い。
追加サプリが増えてくると、所持するルールブックからこれらのデータを抜き出してまとめ、コピーしてセットにするというのがかなり労力のかかる作業となる。システムによって多い少ないはあるものの、人気があってたくさん遊ばれているほど追加サプリが多いので、その分手間がかかる。
これらのレジュメをカスタマイズして印刷データを作成するというサービスを有料で提供すれば、利用者はそれなりにいるのではないだろうか。シナリオをDL販売して、印刷用ハンドアウトなどを含めたシナリオ付属データセットという形でレジュメを販売するのもいいだろう。
さすがにルールブックそのものを買わずに済ませることができてしまうのはまずいので、キャラクターメイキングで必要になる最小限のサマリだけになると思うが、レジュメは本来それくらいあっさりしたものの方が便利なはず。
また、それらのカスタマイズしたレジュメをスマートフォンから閲覧/検索できるサービスがあれば、プレイヤーもセッション時に利用することができる。
具体的には、特定のシステムについて、キャラクターメイキング用レジュメのカスタマイズ(クラスやサプリメントを指定して一覧データを作成するなど)と閲覧、プレイヤー向けのデータ検索などが利用可能になるというサービス。ダウンロードなどを実装する必要もなく、ただテキストやチャート類のデータが閲覧できればいいので、その気になれば前時代のCGIでも実装が可能だろう。
実際に必要になるのはセッションをする日だけなので、支払は日額チケット制でよく、価格も100円程度であれば利用したいと思うプレイヤーもそこそこいるはずだ。ルールブックを持っていないがプレイに参加するユーザー向けのサービスという位置づけであれば、リピータの確保もやりやすいだろう。
このサービスが手堅い点は、不正コピーが出回ることを考えなくてよい点だろう。もともとレジュメを作成してコピーし、セッションで配るというのはゲームをプレイする上で必要不可欠なので禁止されているわけではないし、レジュメだけがあっても遊べるというわけでもない。つまり最初からコピーされる前提なので、DRMについてはさほど気にする必要がない。
あと、TRPGゲーマーをはじめとするアナログゲーマーは全般的にネットリテラシーが高いという点も重要なポイントだろう。スマートフォンを活用したクラウド的なサービスをプレイ中に活用する、といったスタイルもある程度の需要を見込むことができる。
現在のTRPGのサポートサービスは追加サプリメントやリプレイなどの書籍を販売する形がほとんどで、これらは書籍である以上ある程度数が見込めなければ販売自体ができない。このため、央華封神のように同人誌の形で続編が出るといったケースすらある。
しかし、上記のようなシステムをうまく活用すれば、遊ばれてさえいればロングテール的に収益が期待でき、かつこれまでの書籍の売り上げにマイナスの影響を与えない。
アナログゲーム専門のコミュニティサービスでメーカー各社に働きかけてこういうサービスを始めるというのはどうだろうか。データ入力の人員が確保できなければ、最悪Jコミメソッドで確保するというのもありなのではないだろうか。
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