SII社の電子辞書にはユーザー電子辞書という他社の辞書にはない大変に素晴らしい機能がある。
　これはどういうものかというと、ユーザーがデータを作成するオリジナルの電子辞書が作成できるという機能である。他にドリル的なものを作れたりとかもする。

　で、このユーザー辞書機能を使って、コミケカタログをSIIユーザー辞書にコンバートするツールというのを自作していたりする(参考)。

　このユーザー辞書機能、同社の最新の製品であるDAYFILERシリーズにも実は搭載されています。で、今年の夏コミで使えないかと思って入手していたのだけど、残念ながらDAYFILER側のユーザー辞書表示機能に致命的なバグ制限があってほとんど使い物にならなかったという過去があります。(参考)

　が、今年の9月にアップデータが公開されていて、もしかしてこのアップデートで制限解除されているかもと思い、さっそくアップデートして発売されたばかりのC85のカタログをコンバートして放り込んでみた。
　リリース項目には特に書いてなかったですが、アップデートで治ってました。ありがとうSII社の開発の人。
　DAYFILERシリーズのユーザー電子辞書のインタフェースはAndroidアプリとして作り込まれているし、山ほど画像ファイルが含まれていてもサクサク動く大変優秀なツールです。画像ファイルの問題が治った以上、Androidのアプリストアとかで売ってるコミケカタログビューアと勝負できるくらいには優秀です。

　一つ心配なのは、Windows側で動作するユーザー辞書コンバートツールの対応状況ですな。このツール、SII社のHPからダウンロードするとわかりますが、実行ファイルがMFCアプリケーションの標準アイコンです。つまりVC++6.0時代とかに作られているツールなわけですね。
　このためか、公式に対応しているOSはVista止まり、うちのWindows7(x64)でも問題なく動いているので当面は使用可能ですが、Windows8以降で動くかどうかは全くの未知数です。まあ、少なくともWindows8のRTでは動かないだろうし、これまでの状況から見ても対応されるかどうかは非常に微妙。このツールはVCランタイムを入れろとか言われないので、RTでなければ動くんじゃないかなぁという気はしますが……。

　ちなみに、どんな感じに動作するかは試験的にニコ動にあげてたりします。自分的にはけっこう感動したんですが、動画自体がこのクオリティではあんまりインパクトはないかなぁ……。

追記：DF-X7000シリーズについて
　DAYFILER、アップデータが出てたのも気付いてなかったけど、いつの間にかエントリーモデルのDF-X7000シリーズってのが出ているようだ。価格コムとか見た限りだと、店頭実売価格はだいたい三万円。収録辞書数が半分以下なので他のモデル(8000、9000、10000)に比べてだいぶ安くなっているようだ。今持ってるのはDF-X8000で、これは店頭価格で4万弱だった。
　最安店舗なら2万円台前半で買えるようだ。キーボード付きミニ端末がほしいって人にはスマホやタブレットよりもDF-X7000がおすすめかもしれない。