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日記

akiraaniの日記: 艦これRPGを遊んだ感想 2

日記 by akiraani

 先週末に、いきつけのコンベンションで艦これRPGを遊んできたので感想など。

 PCは提督になって艦むすを集めて艦隊を指揮していく……のかと思ったら、GMが提督となり、プレイヤーは艦むすをロールプレイするというゲームだった。
 艦これRPGはシステムのベースに汎用システムの一種であるサイコロフィクションを使用している。

 キャラクターメイキングに相当する作業はSRSのクイックスタートよりもやることが少ない。プレイしたい艦むすを選択してサンプルデータをそのまま書き写し、一部の特技を選択して終了である。公式絵があるためかキャラクターシートにはイラスト欄もない。
 いわゆるクラスに該当するのは戦艦、正規空母、軽空母、重巡、軽巡、駆逐艦といった艦種。原作ゲームを未プレイなので細かくはわからないが、おそらく戦闘における役割分担は原作準拠だと思う。
 特技の方は艦むすの能力ではなく趣味や性格などのいわゆるキャラ属性が割り振られている。この特技がキャラとしての艦むすの特徴を表現している。例えば、川内なら「寝る」「夜戦」「バカ」といった特技を持っているというわけだ。これらの特技は規定数までならプレイ中に行動力を消費して追加で取得することもできる。

 TRPG版オリジナルとなる要素は、ミドルフェイズにあたる鎮守府フェイズのイベント回しになる。このフェイズではプレイヤーがイベントの種類(日常、演習など6種)を一つ選択し、キーワードを一つ書き込んだイベントカードを作る。GMはプレイヤーが作ったイベントカードを集めてシャッフルし、プレイヤーはそのイベントカードを一人ずつ引いてイベントチャートを振ってイベントを処理していく。
 ポイントは、イベントの種別が被ると2回目以降イベントでの判定の難易度が上がっていくというところ。サイコロフィクションのお約束として、この手のイベント選択はほかのプレイヤーと相談せずに決めなければならず、かぶるとイベントの難易度がどんどん上がっていくことになる。イベントの判定に成功すれば、仲間とのきずなが強化されたり、アイテムが入手できたりと後の戦闘が有利になっていくが、失敗するとゲーム的な意味でかなりのペナルティがあり、下手を打つと作戦前に入渠する羽目になることすらある。

 戦闘に関しては、おそらく原作のゲームシステムをそのままサイコロフィクションでおなじみのプロットシステムに置き換えたものとなっている。単横陣や単縦陣といった陣形は各艦のプロット位置として扱われるためか存在しないが、偵察→艦載機による攻撃→射程が長い順に砲撃→もう一巡射程関係なしに砲撃→雷撃→夜戦という戦闘の流れはほぼ原作準拠のはず。
 まあ、先制出来た方が圧倒的に有利なのは間違いないので、最初に艦載機攻撃できる空母、長射程砲撃できる戦艦が強いのは間違いない。ただし、こいつらは資材をばかばか食うし行動力が少ないので、鎮守府フェイズでのイベントでは行動力の多い駆逐艦やら巡洋艦が主に活躍することになる。

 とにもかくにも、PCが艦むすの1個体?で艦むすのコレクション要素をなくし、オリジナル艦むすを作成したりといったTRPGならではの要素まですっぱり切り捨ててしまうというのはなかなか新しい発想だと思う。シナリオも敵の配置だけであとはほぼランダムイベントというストーリー作成をほとんど必要とせず、ランダムイベントに一喜一憂しながらPCである艦むすをじっくり育てていくというゲームになっている。このため、セッションは原作ゲーム的な単発イベントの繰り返しでストーリー性を追求することはほぼ不可能。
 おそらくファンアイテムとしての位置づけを考えてこういう思い切った割切をしているんだと思うが、なるほどと感心する部分は多い。確かにこれならTRPG初心者でもそれなりに遊ぶことができるし、ゲーム部分はある程度ルールに習熟する必要はあるが、それも原作のゲームをプレイしていればそんなに違和感もない。ランダムイベントメインなのでGMの負担も少ないし、けっこう気軽に遊べるのではないかと思います。
 まあ、違和感がないからと言ってうまくプレイできるわけではないんですが。さすがサイコロフィクションとでもいうべきか、バランスはなかなかにデッドリー。肝心なところで出目があれだとあっさり轟沈するだろう。

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未知のハックに一心不乱に取り組んだ結果、私は自然の法則を変えてしまった -- あるハッカー

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