もう先々週末の話になるが、Eテレで放送していたベイビーステップが最終回だった。まあ、最終回とはいっても、半年再放送してまた続きが始まるNHKアニメのいつものパターンですが。

　ざっとシリーズ振り返ってみて、特に面白かった試合が荒谷戦に難波江戦と、だいたい負け試合ってのがいかにもベイビーステップだなぁと思います。

　ベイビーステップ面白いでちょっとだけ作品分析みたいなことしていますが、改めて思ったのが、この作品の特異性は主人公が強くなるステップの踏み方ですね。
　この手のスポーツもので主人公が強くなるためには、「問題にぶち当たる」「問題を分析して原因を探す」「解決方法を模索するor特訓する」「再挑戦して勝利」という段階を踏みますが、だいたいの作品は試合で問題にぶち当たり負け、解決方法を模索するところでアドバイスを受けたり人間ドラマなんかを絡めたキャラクターの交流が描かれます。で、それだと展開上問題があるので、練習試合とか、ご都合主義的展開で事前に対決して負けるという感じの流れが定番です。
　これが、ベイビーステップの場合は主人公の問題把握能力と分析力が半端ないので、問題にぶち当たっても原因分析までが試合開始後中盤までに自力で終わらせてしまう。そのまま試合中に試行錯誤フェイズに入り、肉体的な能力改善が必要ない問題であれば試合中に解決してしまうこともままある。
　で、それでも及ばず負けてしまうときってのは、本当に全部出し切ってそれでも届かないというケースになる。ここが作品全体を通して一番の山場になるわけで、見てて面白いところなんじゃないかと個人的に思ってます。結果として、負け試合こそ面白いという妙なことになってしまっているわけですな。

　まあ、それはさておき、引きはなんというかひどいですなｗ　原作の区切りを考えるとまあ難波江戦で第一期締めというのはそれ以外にはない選択肢ですが、新コーチ登場してフロリダ行ってきます、で終了というのはなんとも……。大きな大会で勝ったところで区切りがつけられればすっきりするんですが、先に説明したとおり、一番の山場を迎えるとだいたい負けてるので区切りは難しいでしょうね。今後も山場を迎えては負けるのできっと第二期の最終回もこんな終わり方になるだろうなぁ……。