TarZの日記: 太陽~地球系ラグランジュ点に送り込まれた探査機は少ない
表のストーリー米が宇宙の巨大鏡を打ち上げで、太陽~地球系L1に遮蔽体を配置して地球への輻射を抑えてはどうか、というアイディアが出た。
少々突飛に思えたので否定的なコメントをしたが、参考として、この件についての現実世界でのメモをまとめておく。
現実世界の太陽~地球系L1で運用した探査機、質量(本体/推進剤込み)、打ち上げロケットは以下の通り。
ISEE-3 (390/479kg) / Delta 2914 ※史上初のL1探査機
SOHO (610/861?kg) / Atlas IIAS
ACE (596/785kg) / Delta II 7920-8
Genesis (494/636kg) / Delta II 7326
いずれも500~800kg級。調べきれずにこの一覧から漏れている探査機もあるかもしれないが、400トンどころか4トン超の重量級探査機をL1に投入したことってないんじゃないかなあ。
太陽~地球系ラグランジュ点に送られた探査機は惑星間探査機に分類してよく、木星に飛んだ探査機並みに数が少ない。
L1以外では、L2に送られた(または送られる予定、または送られるはずだった)探査機がある。これらは次の通り。
MAP / Delta II 7425-10C (2001)
Eddington mission / ESA (中止)
PLANCK / ESA (2007予定)
HERSCHEL / ESA (2008予定)
JWST / NASA,ESA,CSA (2013予定)
# 計画中のものではJAXAのSPICAミッションもあるが、これはまだ提案レベルだったかな…ぽしゃったっけ?
一番質量が大きいのはJWSTか。これは6トン以上ある。こいつの打ち上げは、力持ちアリアン5の予定だ。これでもLEO打ち上げ能力21トン、「L1へ400トン」には程遠い。
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