akiraaniの日記: ScanSnap向け本の解体技術
ScanSnapで取り込むために、本(TRPGルールブックとか同人誌)を解体するという作業をちょくちょく行っている。
うちにはPK-513のような強力な裁断機がないため、手作業でばらしているわけだが、最近いろいろノウハウのようなものを習得しつつあるのでちょっとまとめてみようと思う。
まず、本を分解するためには、製本の仕組みを知ることが重要です。
印刷所で作る本は、だいたい以下のような工程で製本されます。
- 大きなサイズの紙に複数のページをまとめて印刷
- ページにあわせて折る
- 四方の辺(トンボ)を切断
- 背表紙にあたる部分に溝を入れて背糊をつける
- 表紙をかぶせて背糊を固める
重要になってくるのは、1と2の大きさ。1と2の単位(これを1折というらしいです)でばらすのであれば、素手で強引に分解しても破れることはほとんどありません。
A4、B5ムックの標準的な1折は16ページ(両面印刷なので枚数にすれば8枚)です。8枚程度であれば、スライドタイプのロータリーカッターでいっぺんに切れてしまうので、1折ごとに背糊のついている部分をまっすぐ正確に切り取って、残った表紙も背表紙部分を切断してやれば作業完了です。
以前の1ページずつ分解する方法に比べ、よりすばやく(200ページのムック本で15分)、より安全に切断できます。また、背糊の接着を良くする為の溝がぎざぎざとして残ることがなくなったので、読み取りエラーも減りました。
注意点ですが、最初の1折のみページの隙間にカッターを軽く入れるなどして取れやすくした方が無難かもしれません。
それから、カラーページなど明らかに別刷りの紙が挟まっている場合はそこから8枚をカウントする必要があります。この8枚の見切りを失敗すると上手く外れません。
1折がどこからか見失ってしまった場合、ぎりぎりまでページを押し開いてみて左右のページが直接つながっているページを探します。そこが1折の中心になりますので、そこから左右4枚ずつが1折になります。
どうせ背糊は切断してしまうので、表紙を先に取り出して背側からカッターを入れて背糊ごと分割してしまうのもありかもしれません。
おまけ:袋とじタイプのコピー本の取り込み方法について
袋部分をペーパーナイフすべて切断し、印刷部分がすべて上面になるように隔ページごとに表裏を変えておいてから片面取込をすると間違いが起きません。
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