パスワードを忘れた? アカウント作成
87592 journal

akiraaniの日記: 通信サービスの必要十分 1

日記 by akiraani

いよいよWillcom coreが稼動開始したわけだが、通信速度がコンスタントに上りも下りも10M超というのはなかなかにすごい。
バックボーンの問題もあるから一気に全国展開とは行かないだろうが、それでもマイクロセルで展開済みの既存基地局がそのまま使える分、携帯三社より安定したサービスが提供されることを期待したい。

ところで、モバイル通信の速度に関してだが、XGPが全国展開する頃にはちょっとした転機を迎えるのではないかという気がする。
というのも、一人暮らしを中心に、自宅の固定回線を一切なくして高速モバイル通信サービス1本に絞るという使い方が増えていくのではないかと思うのだ。

ネットインフラは日に日に高速化が進んでおりそれに伴いトラフィック量も増えているが、遠くない将来にこれが頭打ちになるような気がするのだ。
例えば、コンピュータの進化は今も続いているが、有り余るCPUリソースを使うのは限られたハイエンドユーザーだけで、多くのライトユーザーは安価で性能もそこそこなネットブックをメインマシンとして使い始めている。
新製品の性能がこれ以上あってもあまり意味はないというラインを超え、必要十分なスペックであれば衝動買いできる範囲の価格に収まってしまったために起きた現象と思われる。

個人のネットサービスについても同様で、現在最もデータ転送量を必要とするハイビジョン映像をリアルタイムストリーミングで見たとしてもビットレート30Mもあれば事足りてしまう。ネットブックのような小さな画面であれば、10Mもあれば動画を見るのにも十分な速度といえるわけで、圧縮技術が進めばよりデータ通信量は少なくなる可能性すらある。
ヘビーユーザーになればFTTHのような高速サービスにも十分意味があるが、個人でそこまでの速度を本当に必要としているユーザーはそんなに多くはない。

現在最も安価なブロードバンド環境であるNTT固定電話+ADSLサービスという組み合わせでも、月の通信料金は3000円以上する。自宅にブロードバンドネット環境があり、携帯電話を持っていれば、合計の通信費はあっさり月額1万円を超す。
XGPは既存のPHSデータ通信サービスから大きく離れた価格にはならないとの事なので、データ通信サービスにおける「安価な必要十分」になりうる可能性を秘めているのではないだろうか。

この議論は賞味期限が切れたので、アーカイブ化されています。 新たにコメントを付けることはできません。
  • 個人のネットサービスについても同様で、現在最もデータ転送量を必要とするハイビジョン映像をリアルタイムストリーミングで見たとしてもビットレート 30Mもあれば事足りてしまう。ネットブックのような小さな画面であれば、10Mもあれば動画を見るのにも十分な速度といえるわけで、圧縮技術が進めばよりデータ通信量は少なくなる可能性すらある。

    イー・モバイルに対する需要を鑑みれば、閾値はもっと低く、1Mbps乃至数Mbps程度という線もあるかと思います。実際、この不況でADSL回帰が起こり、イー・アクセスが好調というニュースがあったばかりです。実際に必要とされている速度は、FTTHを必要とするほど大きなものではないかも知れません。ヘビーユーザーなら、有線回線レベルのRTTを無線では実現できないということのほうが障害になるかと思いますし。

    景気悪化でADSLが予想以上の契約数、イー・アクセスが業績予想修正 (INTERNET Watch)
    http://internet.watch.impress.co.jp/cda/news/2009/04/21/23232.html [impress.co.jp]

    中期的には、ウィルコムがWILLCOM CORE XGPで目指すとしている5~10Mbps (この数字は雑誌ソースだけかな) というのはいい線ではないでしょうか。このレベルなら、ウィルコムが既にサービスしているW-OAM typeGや、イー・モバイルが今年度中に開始すると思われるDC-HSDPAで使われる「64QAM」レベルで実現できます。

typodupeerror

弘法筆を選ばず、アレゲはキーボードを選ぶ -- アレゲ研究家

読み込み中...