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教育

koheiの日記: 教科「情報」

日記 by kohei

Toggeterで問題になっている「情報」だが、各学科に共通する教科「情報」と専門教科「情報」に分けられている。

前者は「情報Ⅰ」,「情報Ⅱ」がある。
後者は「情報産業と社会」,「課題研究」,「情報の表現と管理」,「情報テクノロジー」,「情報セキュリティ」,「情報システムのプログラミング」,「ネットワークシステム」,「データベース」,「情報デザイン」,「コンテンツの制作と発信」,「メディアとサービス」,「情報実習」の12科目がある。

前者と後者の違いは、前者は高校生全員が学ばなければいけない教科であり、後者は「農業」,「工業」,「商業」,「水産」,「看護」,「体育」,「音楽」,「美術」,「英語」のような専門科の学生が学ぶ教科であるという事。

例として普通科の学生だと、一般教科の「体育」や「英語」を勉強するが、体育科の専門科目の「スポーツ1」や英語科の専門科目「ディベート・ディスカッション1」は勉強しない。それと同様に普通科(以外のすべての高校生を含む)は「情報Ⅰ」を必ず学ばなければならないが、情報科の専門科目「情報産業と社会」は学ばなくてもよいという事。
また、「情報Ⅰ」は全員が学ぶ必要があるが、「情報Ⅱ」は選択性となっており、学ばない生徒もいるという事だ。理科で「化学」「物理」「地学」のどれかを選択するのと似た感じだと思ってもらえればよい。

という事を文科の資料をよめばわかるのだが、やはり一次ソースに当たっている人間が少なく前者と後者を混同しているのが今回の騒動の発端ではないかと思われる。

専門教科「情報」については、やはり専門分野だけに内容はかなり高度で教員もそれなりの知識がないと苦労はするだろうが、すべての科目を受け持つ必要もないと考えられる。専門科目「工業」では、さらに「機械科」「電気科」「建築科」などのサブに分かれてそれぞれの専門の教員が授業を担当する(ちなみに、どの科の先生も教員免許は「工業」である)。
同様に、複数の教員がいれば、自分の専門分野の授業を担当する事も可能になるはずである(実際は、専門分野外を担当しなければいけないことが多々あるが。自分も化学が専門だが、物理や生物の授業を担当したことがある。)

理科も「科学と人間生活」「物理基礎」「物理」「化学基礎」「化学」「生物基礎」「生物」「地学基礎」「地学」とたくさんの科目があるが、すべてを勉強するわけではない。自分の進路に合わせて、必要な科目を選択する。理科でもすべての科目を教えられる教員は、そうそういないだろう。そういう意味では専門教科「情報」も同じですべての科目(12科目)を教えられる教員はほぼいないはずである。(いれば、教員なんてブラックな職場には来ないw)

もう一つ。各学科に共通する教科「情報」の「情報1」に関しては、各社の教科書を一通り見たが、それほど高度な内容ではなく、情報系大学(下手したら専門学校程度)を卒業した先生であれば十分に指導できる内容であった(生徒が理解できるかは別問題。教員の指導力によるから)。

前の日記でプログラミングに関して危惧していたが、「情報Ⅰ」で扱っているプログラムをみると、電子サイコロで9がでたら当たりと表示させよう(VBA)とか)、気温(℃)を入力し、25℃以上であれば「暑いですね」、25℃未満であれば「暑くありません」と表示する(Python)とかレベルなので、この科目に限っては問題なさそうな気もする。

結論として、Twitterで騒がれている内容は杞憂の域を出ないと思う。それは、実際に教科書を手に入れてもらえばわかるであろう。
#教科書なので1年待てば、メルカリとかに出品されそうw

蛇足。理科の先生だけど、情報の免許も持ってる。情報の免許は2000年頃に教育委員会の集中講義を受けて取得したなんちゃって免許なので、情報は担当していない。平成5年12月7日付の第2種情報処理技術者試験合格証は持っている程度。

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