原子爆弾製造の際は特許侵害にご注意を 61
ペンの抑止力 部門より
capra 曰く、
本家記事によると、原子爆弾製造には2000超の特許が絡んでいるそうです。第二次世界大戦中に原爆を製造した「マンハッタン計画」では製造に関わる関連要素にコードネームを振り(「プルトニウム」は「銅」と呼ばれるなど)、個々の科学者には全体像が見えないように情報を区分化した厳重な体制の国家機密プロジェクトでした。一方で、核開発においてアメリカが実質的独占を握ることを狙い、マンハッタン計画は数多くの特許申請を行ったそうです。皮肉なことに暗号化されていた情報も申請された特許では理解できる記述に。そこで特許情報が公に出るのを避けるために米政府は「特許出願は受理されるが、その情報を実際に確認できないようにすることが可能であるという法律」を活用し、特許情報には機密スタンプが押され、金庫に隔離されたということです。
原子爆弾に関わる多くの特許はまだ機密事項だそうですが、機密情報の公開とともに少しずつ明るみに出てきており、NPRの記事では原子炉の図面などが載っています。原子爆弾を作る際には特許侵害を考慮したほうがよいということになりますが、本気で作ろうとする人たちには特許も何も関係ない気がします。