観測史上最も若い原始惑星 15
大質量円盤ならもともと重力的に不安定のような 部門より
capra 曰く、
本家記事より。いままでで最も若い原始惑星が観測されたそうです(BBC記事)。
10万歳のHL Tauという恒星の周りの原始惑星系円盤にあるこの原始惑星は、HL Tauと同年代に形成が始まったとすれば10万歳ということになります。しかし研究によると1600年ほど前にこの近くをXZ Tauという星が通過し、重力を不安定にし、惑星形成の引き金になった可能性があるとのことで、これが本当であれば1600歳程度ということになります。 1600~10万歳ということでかなり幅がありますが、現在観測されている一番若い惑星(TW Hydrae b)は1000万歳ということなので、やはり観測史上最も若い原始惑星となるそうです。
セント・アンドリューズ大のJane Greavesらが、RAS National Astronomy Meeting 2008で4/2に発表した(プレスリリース)。
彼らはNRAOのVLAを使用して波長1.3cmでHL Tauを観測することにより、恒星からの距離が太陽-海王星間の2倍の位置に、質量が木星の14倍で岩石によって構成されている原始惑星を発見した。また、エジンバラ大のKen Riceによる、恒星の質量の半分程度の原始惑星系円盤から計算した結果と、今回の観測結果がよく一致するとのこと。このシミュレーションによると、3000年程度で原始惑星の形成が行なわれる。
なお、論文はMonthly Notices of the Royal Astronomical Societyに掲載される予定。